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谷川 博康; Sokolov, M. A.*; 澤畠 篤司*; 橋本 直幸*; 安堂 正己; 芝 清之; 榎本 正人*; Klueh, R. L.*
Journal of ASTM International (Internet), 6(5), 10 Pages, 2009/05
F82Hに代表される低放射化フェライト鋼の靱性評価には、現在マスターカーブ法(MC法)が用いられているが、この手法は破壊起点が一様に分布していることを前提としている。一方、近年の研究より、MC法の許容値以下の値で破断したF82HではアルミナとTa酸化物の複合介在物が破壊起点に存在することが示されてきた。本研究では、複合介在物が鋼中に不均一に分布すること,低温では割れやすくなることが、靱性値に影響を与え、MC法による靱性値推定に影響を与えている可能性を示した。
Kim, S.-W.*; 谷川 博康; 廣瀬 貴規; 香山 晃*
Journal of ASTM International (Internet), 5(8), 8 Pages, 2008/09
核融合炉の第一壁及びブランケット構造体では、炉のパルス運転や運転条件,熱伝度などにより繰返し温度の勾配が生じ、疲労及びクリープ(クリープ疲労)による弾性及び弾塑性繰返し変形が起こる。また、核融合炉環境における材料特性の評価においては試験片の微小化は非常に重要であるが、疲労試験における試験片の小型化は、座屈を引き起こすなどの問題がある。このため、座屈耐性に優れる微小砂時計型試験片(SF-1)が提案されている。しかし、試験片の微小化に伴い、繰返し応力負荷下での表面状態と介在物等の材料因子の影響が大きくなると考えられる。そこで、本研究では、核融合炉構造材料の第一候補材料である低放射化フェライト鋼を対象とし、SF-1試験片による低サイクル疲労挙動に及ぼす表面状態と介在物の影響を破壊機構論的に明らかにすることを目的とした。特に、三つの種類に制御されたSF-1試験片に対する低サイクル疲労試験により、試験片の表面状態による影響を明らかにし、試験片に分布された介在物が疲労亀裂の発生・進展に及ぼす影響を検討した。
安堂 正己; 谷川 博康; 若井 栄一; Stoller, R.*
no journal, ,
米国HFIR炉及び高崎TIARAで照射した低放射化フェライト鋼F82Hと熱処理を調整したF82H鋼について生じた照射硬化について比較した。中性子照射材及びイオン照射材の結果から、約573Kで照射されたF82H鋼においてはすべて照射硬化を生じたが、そのうち焼き戻し温度が高めのF82Hについては、照射前後での硬さの値が低く留まることがわかった。一方、中性子照射材の室温引張試験の結果では同様に照射硬化が生じるが、焼き戻し温度の高めのF82Hについては、降伏応力が最も低くなるのに加えて、照射硬化量も少ない傾向にあることがわかった。これらの結果は、以前報告されている溶接材の結果と類似していることから、熱処理によってF82H鋼の照射硬化が低減できることを示すものと考えられる。
西山 裕孝; 飛田 徹; 鬼沢 邦雄
no journal, ,
長時間使用される原子炉圧力容器鋼に関する照射脆化の一つのモードとして、鋼材中のリンが結晶粒界偏析して粒界破壊が生じることが懸念されている。そのため、粒界破壊が生じた場合における破壊靭性値を精度よく評価するための手法を整備しておく必要がある。本研究では、リン濃度を3段階に変化させた鋼材等を用い、試験片厚さ25mmの1TCT試験片及び小型の試験片厚さ10mmの監視試験型破壊靭性試験片を用いて、破壊靱性マスターカーブ法により評価した破壊靭性のばらつき等について調べた。その結果、粒界リン濃度が高く粒界破壊が顕著に生じる材料においては、粒界破壊の発生により破壊靱性値のばらつきがへき開破壊のみの場合よりも大きくなることから、破壊靱性値の下限値を利用したマスターカーブ法による評価が必要なことを示した。また、この手法を用いることにより、中性子照射による破壊靭性とシャルピー延性脆性遷移温度の高温側へのシフトはほぼ等価であることを明らかにした。